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青蛙 おまえもペンキ 塗り立てか /芥川龍之介
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同化

ぼくの心は凪いでいる
穏やかだ
意外にも

ぼくはあんなに激しく想ったのに
叶わないと知ると薄情にもほどがある?


なんていうのか・・・
ドタバタとあせったりわめいたり感情の波が激しくアップダウンしていたのが
その必要性がなくなり
それがなくなると
最初の喪失感が引いていくと
あとに残ってきたのは意外に柔らかい

そりゃあ、幸せいっぱいというわけにはいかないけれど


ぼくの中の暁は、
そう、ぼくの中という表現がすごく合うかもしれない
ぼくと同化したんだ
二色の粘土をこねくり回して、一色になったみたいに
だから
ぼく自身、少しきっと前と違うと思う
暁がまじっているから

暁に限らず、
誰もが人と関わるということは
その人を吸収していくということだと思う

ぼく自身、そうであるように

ぼくはいろんな人と出会い
いろんな・・・・思想とか、センスとか・・・いろいろ
それがぼくに
吸収されて消化して同化する


暁はぼくの中にいて
なんというか、
あがいていた頃の、手の届かない暁と違って
もうぼくの一部だから
不安になる必要がない
暁、と呼ばないようにしていたけれど
今は
呼ぶ必要は無いんだ
一緒にいるから


今、彼がぼくに恋心を持っていなくても
あの頃、抱いてくれていた暁がぼくにいる
それは、別に嘘と呼ばないと思う


今日、窓の外を眺めたら
一つ、明るい星があって
その少し横に、雲間から月が顔を出そうとしていた
ぼくは
それを穏やかな気持ちで眺めた

あの頃は必死だった
あの頃って呼ぶほど遠い昔のことじゃないけど
必死で夜空や夕焼けを眺めた
あの人を見つけるように

でも今は、暁と触れてほんの少しだけ変わったぼくが
暁の、もらえなかったと思っていた、小さな欠片がぼくの一部になったぼくが
夜空でもなんでも、
例えば、蝉の抜け殻でも
見るんだ

暁が愛してくれた頃は蝉の声が聞こえる頃なんかじゃなかったけど
それでも
死体みたいな過去を抱いて生きているわけじゃないと思う




わからないよ
ぼくのこの凪は、当然他の人も大きく作用してる





ぼくは、彼を失ったとき
実はいろいろ恨み事を心に抱いた
暁自身にも
それから
もっと、さよならを前に言ったときで終わらせていたら
失わなかったものについて
ぼく自身の変化も含めて



今は、本当に意外だけど、どうでもいいんだ
素直に
自分に無理をしないで
それで凪いでいる

もしかしたら今日たまたま
調子がいいだけかもしれないけれど
ピアスを埋めて、ギブスみたいに一時の偽りの固さを
感じているのかもしれないけど

きっと違う





小説を書いていてよかったと思う
書かなければこんなにたくさんの人に
励まされたり、うれしいと思わされたり
褒めてくれたり、
愛情をくれたりって
ありえなかった

そういうものが当然、今の凪にも関係してる



数行の文字になぜかすごく愛情を感じたり、するんだ /ナオ


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30すぎで、どこかで小説書いています。
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